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【理事長ブログ】ルテインは緑内障に効果がある?目への働きと正しい取り入れ方を眼科医が解説

2026.10.15
この記事を監修した人

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医療法人P.I ももの木眼科 理事長。日本眼科学会認定 眼科専門医として、眼科領域における高度な専門性と確かな臨床実績があります。屈折矯正手術、特に ICL・IPCL(眼内コンタクトレンズ)手術を得意とし、丁寧な適応評価と術後フォローまで一貫した診療を行っています。白内障・緑内障診療にも精通し、大学病院レベルの高度な手術を地域の身近なクリニックで実現できる体制を構築しています。京都府眼科医会理事として地域医療の発展にも尽力し、地域の皆さまが安心して相談できる“目の専門医”として、わかりやすい医療情報の発信に努めています。

【理事長ブログ】ルテインは緑内障に効果がある?目への働きと正しい取り入れ方を眼科医が解説

「ルテインは目によい」「緑内障にも効果がある」と聞き、サプリメントを摂ったほうがよいのか気になっている方もいるのではないでしょうか。ルテインは、目の黄斑部などに存在するカロテノイドの一種で、抗酸化作用や光から目を守る働きがあることから、目の健康を維持する成分として注目されています。

 

しかし、現時点では、ルテインを摂取することで緑内障が治ったり、眼圧が下がったりする効果は確認されていません。緑内障の進行を抑えるためには、眼科受診での早期発見や適切な治療を継続することが基本です。

 

この記事では、ルテインの目への働きや緑内障との関係、食事やサプリメントから取り入れる際の注意点について詳しく解説します。

緑内障で注目される成分「ルテイン」とは

ルテインは、植物などに含まれる天然色素「カロテノイド」の一種です。人の体内では、特に目の網膜の中心部にある「黄斑」に多く存在し、同じカロテノイドの一種であるゼアキサンチンとともに、黄斑色素を構成しています。ルテインには抗酸化作用があり、目に入る光によって生じる酸化ストレスなどから網膜を保護する役割があると考えられています。

 

一方、ルテインは人の体内で作り出すことができません。そのため、ほうれん草やケール、ブロッコリーなどの緑黄色野菜をはじめとする食品から摂取する必要があります。食事で不足する場合にはサプリメントから補給する方法もありますが、あくまで栄養を補うためのものであり、緑内障の治療薬とは異なります。また、ルテインは加齢黄斑変性などの一部の疾患の発症予防になるというデータはあります。

 

ルテインが目や緑内障に対して期待されている働き

抗酸化作用で酸化ストレスを和らげる

私たちの体内では、呼吸や紫外線などさまざまな要因によって「活性酸素」が発生します。活性酸素が過剰になると細胞にダメージを与える「酸化ストレス」が生じ、加齢に伴うさまざまな変化に関係すると考えられています。目は日常的に光にさらされるため、酸化ストレスの影響を受けやすい組織のひとつです。

 

ルテインには抗酸化作用があり、活性酸素による酸化ストレスを抑え、網膜などの組織を保護する働きが期待されています。緑内障においても酸化ストレスと視神経障害との関連が研究されていますが、ルテインの摂取によって緑内障の発症や進行を防げることが確立されているわけではありません。

 

ブルーライトや紫外線など有害な光を吸収する

ルテインは黄斑部に存在する黄色い色素の一部として、目に入ってくる光のうち、エネルギーの強い青色光(ブルーライト)などを吸収する性質があります。そのため、光による網膜への負担を軽減する役割があると考えられています。

 

ただし、この働きについても、ルテインを摂取すれば緑内障を予防できる、あるいは進行を止められるということではありません。緑内障との関係については、現在もさまざまな研究が行われています。

ルテインは緑内障に効果があるのか

「ルテインを摂取すれば緑内障の進行を抑えられるのでは?」と期待する方もいるかもしれません。しかし、現時点では、ルテインを摂取することで緑内障が治る、眼圧が下がる、緑内障の進行を抑えられるといった治療効果は確立されていません。

 

ルテインは抗酸化作用を持ち、目の健康維持に関わる成分として研究されていますが、緑内障の治療薬の代わりになるものではありません。緑内障と診断されている方は、サプリメントの摂取だけに頼らず、早期発見と、緑内障を発症した場合は眼科医の指示に従って治療を続けることが大切です。

 

緑内障の進行に関わるとされる酸化ストレスと血流

緑内障は、視神経が障害されることで視野が徐々に欠けていく病気です。発症や進行には眼圧が重要な要因となりますが、それ以外にもさまざまな要因が関係すると考えられています。そのひとつとして研究されているのが「酸化ストレス」です。酸化ストレスとは、活性酸素が過剰になり、体の抗酸化作用とのバランスが崩れることで細胞にダメージが生じる状態を指します。

 

また、視神経周辺の血流などと緑内障との関係についても研究が進められています。ルテインは抗酸化作用を持つため、こうした観点から緑内障との関連が注目されていますが、緑内障には複数の要因が関係しているため、ひとつの栄養素だけで発症や進行を防げるものではありません。

 

ルテインと緑内障に関する現時点での見解

ルテインやゼアキサンチンは黄斑部に多く存在し、抗酸化作用や光を吸収する働きによって網膜を保護する役割があると考えられています。一方、緑内障で主に障害されるのは、目から脳へ視覚情報を伝える「視神経」です。そのため、ルテインが黄斑や網膜の健康維持に関係することと、緑内障に対する治療効果があることは分けて考える必要があります。

 

ルテインの摂取と緑内障との関連についての研究はありますが、現時点では、ルテインの摂取によって眼圧が下がることや、緑内障の進行を抑制できることを示す十分な医学的根拠は確立されていません。

 

緑内障が「治る」「効く」という情報には注意が必要

インターネットや広告などでは、「ルテインが緑内障に効く」「サプリメントで緑内障を予防できる」といった情報を目にすることがあります。しかし、緑内障によって一度障害された視神経や失われた視野を、ルテインなどのサプリメントによって元の状態に戻すことはできません。

 

また、サプリメントを摂取しているからといって、処方された点眼薬を中止したり、定期検査を受けなくてもよいということではありません。ルテインはあくまで食事などから摂取する栄養素のひとつとして考え、緑内障の進行を抑えるためには、眼科で適切な治療と定期的な検査を継続することが重要です。

緑内障の進行を抑えるために大切なこと

緑内障の進行を抑えるために、現在最も重要なのは眼圧を適切にコントロールすることです。眼圧が正常範囲内の「正常眼圧緑内障」であっても、その方の目にとってより低い眼圧を目標に治療を行うことがあります。ルテインをはじめとする栄養素やサプリメントだけに頼るのではなく、眼科で適切な治療を受け、定期的な検査を継続することが大切です。

 

眼圧を下げる

緑内障の治療では、視神経への負担を軽減するために眼圧を下げることが基本となります。まず点眼薬による治療が行われることが多く、目の中を循環する「房水」の産生を抑えたり、排出を促したりすることで眼圧を下げます。

 

点眼薬だけでは十分に眼圧が下がらない場合や、緑内障が進行する場合には、レーザー治療や手術が検討されることもあります。どの治療が適しているかは、緑内障のタイプや進行度、眼圧などによって異なります。

 

定期的な検査で緑内障の進行を確認する

緑内障は、初期から中期では自覚症状に乏しく、自分では進行に気づきにくい病気です。そのため、治療中であっても定期的に眼圧検査、視野検査、眼底検査、OCT検査などを受ける必要があります。

 

検査結果を過去のデータと比較することで、視神経や視野に変化がないかを確認し、必要に応じて治療内容を調整します。「見え方が変わっていないから大丈夫」と自己判断せず、医師の指示に従って治療と検査を継続することが、緑内障と長く付き合っていくうえで重要です。

 

▶︎あわせて読みたい【理事長ブログ】緑内障の治療法3つ。メリット・デメリットや費用・期間も徹底解説

 

緑内障が気になる方が知っておきたい、ルテインを含む食べ物

ルテインを多く含む緑黄色野菜

ルテインは、ケールやほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれています。そのほか、卵黄などにも含まれています。ルテインは脂溶性の成分であるため、油と一緒に調理することで吸収されやすくなるとされています。炒め物にしたり、ドレッシングをかけたりするなど、日々の食事に無理なく取り入れるとよいでしょう。

 

緑内障や目の健康で注目される、ルテイン以外の栄養素

目の健康に関わる栄養素としては、ルテインとともに黄斑色素を構成する「ゼアキサンチン」も知られています。ゼアキサンチンはパプリカやとうもろこし、卵黄などの食品に含まれています。また、ブルーベリーなどに含まれるアントシアニンをはじめ、ビタミン類などの抗酸化作用を持つ栄養素も目の健康との関連が研究されています。

 

ただし、いずれの栄養素も緑内障の治療薬ではありません。「目によい」とされる特定の成分だけを大量に摂取するのではなく、主食・主菜・副菜を組み合わせたバランスのよい食生活を基本にしましょう。

 

栄養素 多く含まれる食品 目との関係
ルテイン ケール、ほうれん草、

ブロッコリー、卵黄など

黄斑部に存在し、抗酸化作用や光を吸収する働きを持つ
ゼアキサンチン パプリカ、とうもろこし、卵黄など ルテインとともに黄斑色素を構成する
アントシアニン ブルーベリー、カシス、

紫色の野菜など

抗酸化作用を持つポリフェノールの一種

※これらの栄養素を摂取することで、緑内障を予防・治療できることが確認されているわけではありません。

 

▶︎あわせて読みたい 「緑内障の方がやってはいけない事6つ。気をつけるべき飲食物もご紹介します」

 

緑内障の方がルテインのサプリメントを摂るときの注意点

多く摂れば効果が高まるわけではない

ルテインは、摂取量を増やせば増やすほど目への効果が高まるというものではありません。複数のサプリメントを併用すると、同じ成分を重複して摂取してしまうこともあります。商品に記載されている摂取量や注意事項を確認し、過剰な摂取は避けましょう。

 

また、「ルテイン配合」「目の健康をサポート」などと表示されていても、緑内障の治療効果が認められているという意味ではありません。

 

緑内障の治療中や持病がある場合は医師に相談する

緑内障で点眼薬などの治療を受けている方がルテインのサプリメントを使用したい場合は、事前に眼科医へ相談すると安心です。特に、ほかの病気で治療を受けている方や、複数のサプリメントを使用している場合は、成分が重複していないか確認することも大切です。

 

また、持病の治療中や複数の医薬品を使用している方は、サプリメントを始める前に主治医へ相談しましょう。ルテインのサプリメントは、栄養補給を目的とした食品であり、緑内障を治療する医薬品ではありません。自己判断で点眼薬を中止したり通院をやめたりせず、医師の指示に従って治療と定期検査を継続することが大切です。

緑内障に関してお悩みのある方は、京都市伏見区のももの木眼科にご相談ください

緑内障に関してお悩みのある方は、京都市伏見区のももの木眼科にご相談ください

ルテインは抗酸化作用などを持ち、目の健康維持に役立つ成分として注目されています。しかし、ルテインを摂取することで緑内障が治ったり、眼圧が下がったりする効果が確認されているわけではありません。サプリメントは、緑内障の治療薬の代わりにはならないことを理解しておきましょう。緑内障は自覚症状がないまま進行することもあるため、眼科で適切な治療を継続し、眼圧検査や視野検査、OCT検査などで定期的に目の状態を確認することが大切です。

 

京都市伏見区のももの木眼科では、緑内障の検査から診断、治療まで、一人ひとりの状態に合わせて丁寧に対応しています。緑内障について気になることや不安がある方は、お気軽にご相談ください。お問い合わせやLINEからのご相談もお待ちしております。

 

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