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【理事長ブログ】お酒と緑内障の関係性。量・種類による影響度や、その他の飲み物についても解説

2026.09.15
この記事を監修した人

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医療法人P.I ももの木眼科 理事長。日本眼科学会認定 眼科専門医として、眼科領域における高度な専門性と確かな臨床実績があります。屈折矯正手術、特に ICL・IPCL(眼内コンタクトレンズ)手術を得意とし、丁寧な適応評価と術後フォローまで一貫した診療を行っています。白内障・緑内障診療にも精通し、大学病院レベルの高度な手術を地域の身近なクリニックで実現できる体制を構築しています。京都府眼科医会理事として地域医療の発展にも尽力し、地域の皆さまが安心して相談できる“目の専門医”として、わかりやすい医療情報の発信に努めています。

【理事長ブログ】お酒と緑内障の関係性。量・種類による影響度や、その他の飲み物についても解説

「緑内障と診断されたら、お酒はやめた方がいいの?」「毎日の晩酌は緑内障を悪化させるのでは?」と不安に感じる方は少なくありません。実際、お酒と緑内障の関係についてはさまざまな研究が行われていますが、適量の飲酒であれば心配する必要はありません。

 

一方で、過度な飲酒や長期間にわたる飲酒習慣は、眼圧や視神経への影響が懸念されており、注意が必要です。また、お酒だけでなく、コーヒーやエナジードリンク、水など普段口にする飲み物も、飲み方によっては眼圧に影響を与える可能性があります。

 

この記事では、お酒と緑内障の関係をはじめ、飲酒量やお酒の種類による影響、お酒以外の飲み物との付き合い方、緑内障の治療方法まで、眼科医の視点からわかりやすく解説します。

お酒と緑内障の関係性

お酒の種類によって緑内障の発症リスクに違いがあるかについて、現時点では「このお酒なら安全」「このお酒は危険」と断定できる研究結果は得られていません。緑内障の治療で最も重要なのは眼圧を適切にコントロールし、視神経への負担をできるだけ減らすことです。そのため、飲酒を完全に禁止する必要はありませんが、適量を守ることが大切です。

 

適量であれば問題ない

現在の研究では、健康な成人が適量のお酒を楽しむ程度であれば、緑内障へ大きな悪影響を与える可能性は低いと考えられています。アルコールには血管を拡張させる作用や利尿作用があり、飲酒直後には一時的に眼圧がわずかに低下することが報告されています。

 

しかし、この変化は一時的なものであり、緑内障の予防や治療効果があるわけではありません。そのため、「眼圧を下げるためにお酒を飲む」という考え方は適切ではありません。

 

緑内障の管理は点眼薬や定期的な診察を基本とし、お酒はあくまでも適量を楽しむ嗜好品として考えましょう。一般的には、厚生労働省が示す純アルコール20g程度(ビール中瓶1本、日本酒1合、ワイングラス2杯弱程度)が適量の目安とされています。ただし、体質・性別・持病によって適量は異なります。

 

飲み過ぎは眼圧を上げるリスクがある

一方で、大量の飲酒は緑内障の患者様にとって好ましいとはいえません。アルコールを過剰に摂取すると、脱水や血圧変動、自律神経の乱れなどが起こりやすくなります。これらは眼球や視神経への血流に影響を及ぼし、結果として視神経に負担がかかる可能性があります。

 

また、お酒を大量に飲む際には、水分や塩分を一度に多く摂取することも少なくありません。一度に大量の水分を摂取すると、一時的に眼圧が上昇することがあるため注意が必要です。さらに、飲酒後に点眼薬を忘れてしまったり、生活リズムが乱れたりすると、眼圧のコントロールが不十分になる原因にも繋がります。

 

常習的な飲酒は緑内障の進行につながる?

慢性的な大量飲酒は、高血圧や糖尿病、睡眠障害などの生活習慣病のリスクを高めます。これらの疾患は、視神経への血流にも影響を及ぼす可能性があります。もちろん、常習的な飲酒だけで緑内障が進行すると断定はできません。しかし、視神経をできるだけ守るためには、過度な飲酒を避け、生活習慣全体を整えることが重要です。

 

お酒の種類で緑内障の発症率が変わる?

「ビールなら大丈夫?」「ワインの方が体に良い?」と気になる方もいるでしょう。これまでの研究では、ビール、日本酒、焼酎、ワインなど、お酒の種類と緑内障発症率との関連を調べたものがあります。

 

しかし、結果は研究によって異なっており、特定のお酒だけが緑内障になりやすい、あるいは予防できるという十分な証拠はありません。赤ワインにはポリフェノールが含まれていることから、抗酸化作用による健康効果が期待されることもありますが、緑内障の予防や治療を目的に飲むものではありません。

 

大切なのは、お酒の種類よりも「飲む量」です。どの種類のお酒であっても、飲み過ぎは健康全体に悪影響を及ぼす可能性があります。緑内障のある方は、適量を守り、規則正しい生活を続けることが視機能を守るうえで重要です。

 

お酒以外の飲み物と緑内障

緑内障の進行を防ぐためには、お酒だけでなく、普段よく飲む飲み物との付き合い方にも注意が必要です。緑内障の方は、「何を飲むか」だけでなく、「どのくらいの量を、どのように飲むか」も意識することが大切です。

 

コーヒー

コーヒーに含まれるカフェインは、眼圧に影響を与える可能性がある成分として知られています。カフェインを摂取すると交感神経が刺激され、研究によっては眼圧が一時的に上昇する可能性が報告されています。その意味では、短時間に大量のコーヒーを飲むことは避けた方がよいと言えますが、コーヒーを大量に飲んだからといって、すぐに緑内障が進行するわけではありません。

 

1日1〜2杯程度の適量であれば、過度に心配する必要はありません。また、コーヒーに含まれるポリフェノールなどの抗酸化成分が、視神経を酸化ストレスから守る可能性があるとの報告もあります。

 

エナジードリンク

多くのエナジードリンクには、カフェインが多く含まれているだけでなく、糖分も多く含まれています。カフェインによって眼圧が一時的に上がる可能性があることに加え、糖分の過剰摂取は血糖値の乱れや肥満、糖尿病などのリスクにつながります。

 

糖尿病は目の血管や神経に影響を与える病気であり、緑内障の管理においても無視できない生活習慣病のひとつです。そのため、エナジードリンクを日常的に飲む習慣がある方は、摂取頻度や量を見直した方がよいでしょう。「疲れているから」「眠気を覚ましたいから」と毎日のように飲むのではなく、できるだけ控えめにし、必要な場合でも少量にとどめることが大切です。

 

ジュース

果汁飲料や清涼飲料水には、糖分が多く含まれているものがあります。糖分の多い飲み物を日常的に摂取していると、肥満や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病につながる可能性があります。緑内障は眼圧だけでなく、視神経の血流や全身の健康状態とも関係すると考えられています。そのため、血糖値や血管の状態を悪化させるような飲み方は避けることが大切です。

 

特に、スポーツドリンクや炭酸飲料、甘いカフェ飲料などは、思っている以上に糖分が多い場合があります。水分補給のつもりで頻繁に飲んでいると、知らないうちに糖分を摂り過ぎてしまうこともあります。ジュースを飲む場合は、毎日の習慣にするのではなく、量や頻度を控えめにしましょう。

 

水

水は、体にとって基本的で大切な飲み物です。緑内障の方でも、水分を適切に摂ること自体は問題ありません。一度に大量に飲むのを避け、こまめに補給することが推奨されます。

 

お酒に限らず、大量摂取は緑内障に悪影響

緑内障に限った話ではありませんが、お酒だけでなく、水やお茶などの飲み物も「一度に大量に飲むこと」は避けた方が安心です。短時間で多くの水分を摂取すると、体内の水分バランスが急に変化し、一時的に眼圧が上下する可能性はあります。眼圧の上昇は、視神経に負担をかける要因のひとつではあります。

 

もちろん、水分補給自体を控える必要はありません。大切なのは、飲み物の種類にかかわらず「適量を守ること」と「一度に大量摂取しないこと」です。

 

▶︎あわせて読みたい【理事長ブログ】緑内障の方がやってはいけない事6つ。気をつけるべき飲食物もご紹介します

 

緑内障の治療方法

薬物療法

緑内障治療の基本となるのが点眼薬による薬物療法です。点眼薬には房水の産生を抑えるものや、房水の排出を促進するものがあり、眼圧を下げることで視神経への負担を軽減します。患者様の状態によっては、複数の点眼薬を組み合わせて使用することもあります。

 

緑内障は自覚症状が少ない病気ですが、症状がないからといって自己判断で点眼を中止してはいけません。進行を抑えるためには、定期的な通院と継続的な点眼が大切です。

 

レーザー治療

点眼薬で十分な効果が得られない場合や、点眼の継続が難しい場合には、レーザー治療が検討されます。代表的な治療法であるレーザー線維柱帯形成術(SLT)は、房水の流れを改善して眼圧を下げることを目的としています。

 

治療時間は3分程度と短く、痛みや身体への負担が少ないことが特徴です。術前の特別な準備や術後の生活制限もほとんどありません。点眼薬の本数を減らせたり、場合によっては点眼が不要になったりする可能性があり、毎日の点眼負担を軽減できることもメリットです。

 

手術療法

薬物療法やレーザー治療でも十分に眼圧をコントロールできない場合には、手術療法が検討されます。代表的な手術には、房水の新たな排出口を作る「線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)」や「線維柱帯切開術(トラベクロトミー)」があり、近年では身体への負担が少ない低侵襲緑内障手術(MIGS)も広く行われています。

 

手術は緑内障を完治させるものではありませんが、眼圧を下げて進行を抑えることが期待できます。術後に眼圧が安定しても治療が終了するわけではなく、手術後も定期的な眼圧測定や視野検査を継続することが重要です。

 

▶︎あわせて読みたい「緑内障の治療法3つ。メリット・デメリットや費用・期間も徹底解説」

緑内障に関してお悩みがある方は、京都市伏見区のももの木眼科にご相談ください

緑内障に関してお悩みがある方は、京都市伏見区のももの木眼科にご相談ください

緑内障は、自覚症状がほとんどないまま進行することが多く、気付いたときには視野が大きく欠けていることも少なくありません。しかし、早期に発見し、適切な治療を継続することで、進行を抑えながら大切な視力を守ることができます。

 

京都市伏見区のももの木眼科では、緑内障の検査から診断、治療まで、一人ひとりの状態に合わせて丁寧に対応しています。患者様の不安や疑問にもわかりやすくご説明いたしますので、初めての方も安心してご来院ください。また、LINEからもご予約やお問い合わせを受け付けています。気になる症状がある方や検査をご希望の方は、お気軽にももの木眼科までお問い合わせください。

 

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