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【理事長ブログ】白内障の眼内レンズの寿命はどれくらい?再手術は必要?眼科医が解説します

2026.07.31
この記事を監修した人

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医療法人P.I ももの木眼科 理事長。日本眼科学会認定 眼科専門医として、眼科領域における高度な専門性と確かな臨床実績があります。屈折矯正手術、特に ICL・IPCL(眼内コンタクトレンズ)手術を得意とし、丁寧な適応評価と術後フォローまで一貫した診療を行っています。白内障・緑内障診療にも精通し、大学病院レベルの高度な手術を地域の身近なクリニックで実現できる体制を構築しています。京都府眼科医会理事として地域医療の発展にも尽力し、地域の皆さまが安心して相談できる“目の専門医”として、わかりやすい医療情報の発信に努めています。

【理事長ブログ】白内障の眼内レンズの寿命はどれくらい?再手術は必要?眼科医が解説します

白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、「眼内レンズ」を挿入します。しかし、「眼内レンズに寿命はあるの?」「何年後かに交換が必要?」「再手術になるケースは?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。実際には、白内障で使用される眼内レンズは耐久性が高く、基本的には半永久的に使用できるとされています。そのため、多くの方は再手術を受けることなく生活されています。

 

ただし、レンズの種類や術後の状態によっては、見え方の変化や追加治療が必要になるケースもあります。この記事では、白内障の眼内レンズの寿命や再手術の可能性、レンズ選びのポイントについて、眼科医がわかりやすく解説します。

白内障の眼内レンズの寿命はどれくらい?

白内障手術で挿入する眼内レンズの寿命は、半永久的と考えられています。眼内レンズは、生体適合性の高いアクリル素材などで作られており、長期間にわたり安定して使用できるよう設計されています。

 

そのため、一度入れた眼内レンズを寿命によって交換するケースはありません。また、眼内レンズの交換手術は簡単ではなく、目への負担もあるため、よほど特別な事情がない限り取り替えることはありません。基本的には、一度の手術で長期間使用することが可能です。

 

なお、術後に起こる「後発白内障」は、レンズ自体の劣化ではなく、目の中の膜が濁ることで起こります。多くの場合はレーザー治療で短時間のうちに改善でき、再手術やレンズ交換は必要ありません。

白内障の眼内レンズの寿命に影響する要素

白内障手術で挿入する眼内レンズは、基本的に半永久的に使用できるとされています。しかし、術後の見え方や目の状態は、生活習慣や目の病気などによって影響を受けることがあります。ここでは、眼内レンズを長く快適に使用するために知っておきたいポイントをご説明します。

 

生活習慣

眼内レンズそのものは劣化しにくい素材で作られていますが、術後の目の健康状態は生活習慣の影響を受けます。例えば、喫煙や過度の飲酒、睡眠不足などは、目の血流や網膜機能に悪影響を与える可能性があります。

 

また、糖尿病や高血圧につながる生活習慣は、網膜や視神経に負担をかけ、視力低下の原因になることもあります。さらに、術後に目を強くこする習慣があると、炎症や違和感につながるケースもあるため注意が必要です。眼内レンズを長期間快適に使うためには、全身の健康管理も重要といえるでしょう。

 

定期検診

白内障手術後は、「見えるようになったから終わり」ではありません。術後の目の状態を確認するためにも、定期的な眼科受診が大切です。特に、後発白内障や網膜疾患、眼圧上昇などは、自覚症状が少ないまま進行することがあります。見え方に問題がなくても、定期検診を受けることで異常を早期発見しやすくなります。

 

また、眼内レンズの位置に異常がないか、度数に大きな変化がないかを確認する意味でも、眼科での診察は重要です。定期的に目の状態をチェックすることで、長期的に安定した視力維持につながります。

 

他の疾患

眼内レンズの寿命や見え方に影響を与える要素として、他の目の病気も挙げられます。例えば、緑内障や加齢黄斑変性、糖尿病網膜症などがある場合、白内障手術後も視力が低下することがあります。これは眼内レンズの問題ではなく、網膜や視神経そのものに障害が起きるためです。

 

また、強い近視の方では、将来的に網膜剥離や黄斑部の病気を発症しやすいケースもあります。そのため、白内障手術を受けたあとも、他の眼疾患の管理を継続することが大切です。

長期間快適な見え方を維持するためには、眼内レンズだけでなく、目全体の健康を守る意識が重要です。

白内障の眼内レンズの選び方

白内障手術では、濁った水晶体の代わりに「眼内レンズ」を挿入します。眼内レンズにはいくつか種類があり、どの距離を見やすくするかによって特徴が異なります。代表的なのが「単焦点レンズ」と「多焦点レンズ」です。

 

単焦点レンズは、遠くまたは近くなど、1つの距離にピントを合わせるレンズで、見え方が安定しやすい特徴があります。一方、多焦点レンズは遠くと近くの両方にピントを合わせやすく、メガネを使う機会を大きく減らせる可能性があります。

 

ただし、見え方の感じ方には個人差があり、夜間の光がまぶしく感じるケースもあります。眼内レンズは簡単に交換できないため、生活スタイルや目の状態に合わせて、眼科医と相談しながら慎重に選ぶことが大切です。

 

【院長ブログ】多焦点レンズについて

白内障の眼内レンズの種類

白内障手術で使用する眼内レンズには、いくつかの種類があります。レンズによって見えやすい距離や費用などが異なるため、ご自身の生活スタイルに合ったものを選ぶことが大切です。ここでは、代表的な眼内レンズの特徴をご説明します。

 

単焦点眼内レンズ

単焦点眼内レンズは、現在もっとも広く使用されている標準的なレンズです。遠く・中間・近くのうち、1つの距離にピントを合わせる仕組みになっています。例えば、遠くが見えるように設定した場合、車の運転やテレビは見やすくなりますが、手元を見る際には老眼鏡が必要になることがあります。

 

反対に、近く重視に設定した場合は、読書やスマートフォンは見やすい一方で、遠くを見る際にメガネが必要になるケースがあります。単焦点レンズは、見え方の質が安定しやすく、コントラスト低下や光のにじみが比較的少ない点が特徴です。

 

また、健康保険適用で手術を受けられるため、費用を抑えやすいメリットもあります。そのため、「見え方の安定性を重視したい方」や「夜間運転をする機会が多い方」に選ばれることが多いレンズです。

 

多焦点眼内レンズ(選定療養)

多焦点眼内レンズは、遠くと近くなど複数の距離にピントを合わせることができるレンズです。メガネを使用する機会を大きく減らせる可能性があり、「できるだけ裸眼で生活したい」という方に選ばれることがあります。選定療養の対象となる多焦点レンズでは、白内障手術部分には健康保険が適用され、レンズの追加費用のみ自己負担となります。そのため、以前よりも多焦点レンズを選択しやすくなっています。


ただし、多焦点レンズは光を複数に分ける構造のため、夜間に光がにじんで見える「ハロー・グレア」が起こることがあります。また、細かい見え方には個人差があり、単焦点レンズより見え方に慣れるまで時間がかかるケースもあります。そのため、ライフスタイルや仕事内容、夜間運転の有無などを考慮したうえで選ぶことが大切です。

 

多焦点眼内レンズ(自由診療)

自由診療の多焦点眼内レンズは、選定療養の対象外となるレンズを使用する方法です。より幅広い距離の見え方を重視したレンズや、乱視矯正機能を強化したレンズなど、さまざまな種類があります。近年では、中間距離まで自然に見えやすいタイプや、パソコン作業を重視した設計のレンズなども登場しています。そのため、仕事や趣味に合わせて、より細かな見え方の調整が期待できます。


一方で、自由診療となるため費用は高額になりやすく、医療機関によっても価格が異なります。また、多焦点レンズ特有のハロー・グレアなどが生じる可能性もあります。さらに、緑内障や網膜疾患がある場合には、多焦点レンズが適さないケースもあります。眼内レンズは長期間使用するものだからこそ、費用だけで判断するのではなく、目の状態や生活スタイルに合わせて眼科医と十分に相談しながら選ぶことが重要です。

白内障の眼内レンズの再手術をおこなうタイミング

白内障手術で挿入した眼内レンズは、基本的に長期間使用できるため、再治療が必要になるケースは多くありません。しかし、まれに眼内レンズの位置異常や見え方の問題などによって、追加治療や再手術が検討されることがあります。

 

白内障手術後に見え方の違和感がある場合でも、多くは経過観察やメガネ調整で対応可能です。ただし、症状の程度によっては治療が必要になるケースもあるため、気になる症状がある場合は早めに眼科へ相談することが大切です。

 

眼内レンズがズレた

眼内レンズが本来の位置からズレると、視界のぼやけや二重に見える症状、見え方の不安定さなどが起こることがあります。これは、加齢や強い衝撃、目の病気などによって、レンズを支える組織が弱くなることで起こる場合があります。

 

特に、強度近視の方や、過去に硝子体手術を受けたことがある方では注意が必要です。軽度であれば経過観察になることもありますが、見えづらさが強い場合には、レンズ位置を調整する治療や再固定術が検討されます。

 

眼内レンズが取れた

非常にまれですが、眼内レンズを支える組織が大きく弱くなると、眼内レンズが本来の位置から大きくズレたり、完全に外れて目の奥に落ちてしまうことがあります。このような場合、急激な視力低下や見え方の異常を感じることがあります。症状が強い場合には、レンズを取り出して、新たなレンズを再固定する手術が必要になります。

 

ただし、通常の白内障手術後にこのような状態が起こることは多くありません。定期検診で早期に異常へ気づけるケースも多いため、過度に心配しすぎる必要はありません。

 

見え方に違和感を覚えるようになった

術後しばらくしてから、「思ったより見えにくい」「まぶしい」「ピントが合いづらい」など、見え方に違和感を覚えるケースがあります。原因としては、度数のズレや乱視、眼内レンズのわずかな位置異常、他の眼疾患などが考えられます。

 

また、多焦点眼内レンズでは、ハロー・グレアと呼ばれる光のにじみやまぶしさが気になる場合があります。多くはメガネ調整や経過観察で対応可能ですが、症状が強い場合には、慎重にレンズ交換を検討することもあります。

 

レンズの種類を変えたくなった

白内障手術後に、「やはりメガネなしで生活したい」「単焦点ではなく多焦点にしたい」と希望される方もいます。その場合、眼内レンズ交換によって別の種類へ変更できる可能性があります。ただし、術後の期間が長くなるほどレンズ周囲の組織が安定するため、慎重な判断が必要になる場合があります。

 

また、今はもともと入っている眼内レンズに新たに別のレンズを乗せて度数を変えたり、単焦点レンズの上に多焦点レンズを乗せて多焦点の効果を追加する手術ができるようになっています。

白内障の眼内レンズに不安がある方は、京都市伏見区のももの木眼科にご相談ください

白内障の眼内レンズに不安がある方は、京都市伏見区のももの木眼科にご相談ください

白内障手術で使用する眼内レンズは、術後の見え方や生活の快適さに大きく関わる重要な選択です。しかし、「どのレンズを選べばよいかわからない」「寿命や再手術が不安」「多焦点レンズは自分に合うの?」と悩まれる方も少なくありません。


京都市伏見区のももの木眼科では、患者様一人ひとりの生活スタイルや目の状態を丁寧に確認し、適した眼内レンズをご提案しております。白内障手術や術後の見え方に不安がある方も、まずはお気軽にご相談ください。


また、LINEからのご予約・お問い合わせにも対応しております。気になる症状がある方は、お早めの受診をご検討ください。

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