
「ICL手術を受けると、目の見た目が変わってしまうのでは?」という質問を受けることがあります。しかし、ICL手術によって目の見た目が変化することは基本的にありません。レンズは無色透明で虹彩の裏側に固定されるため、正面から目を見ても他人に気づかれることはほぼないと言ってよいでしょう。
一方で、眼鏡を外すことで「印象が変わった」「目が大きく見えるようになった」と感じられることもありますが、これは視力回復の副次的な効果ですのでICLを入れることで見た目が変わったわけではありません。本記事では、ICLと見た目の関係性や術後の注意点、カラコンの使用可否までわかりやすく解説しています。ICLによる外見への影響が気になる方は、ぜひ最後までご覧ください。
ICLによって見た目が変化することはある?
ICLレンズは眼の中に挿入する視力矯正用レンズであり、外見には基本的に大きな変化はありません。目の形や顔つきが変わることはなく、手術を受けたことは見た目からは分かりません。
しかし、もともと眼鏡を使用していた方にとっては、眼鏡をかけなくなることで印象が変わる場合があります。特に、強度の近視用眼鏡はレンズの影響で目が小さく見える傾向があるため、眼鏡を外すと「目が大きくなった」と感じられることがあります。
また、近視用眼鏡を通して見ると、実際よりも物が小さく見えています。ICL手術後に眼鏡が不要になると、日常の風景や物がやや大きく見えるようになりますが、これは正常な視覚であり、異常ではありませんのでご安心ください。視界がクリアになり、色味や奥行きの感覚も自然になるという方も多いです。
一方、手術前からコンタクトレンズを使っていた方は、見え方や見た目に関して手術後も大きな変化はありません。コンタクトレンズは角膜に密着しているため、眼鏡と異なり見た目に影響を与えることはほとんどないです。
ICLが目に入っていることは他の人から見て分からない
ICLが目に入っていることは、他人から見てもわかりません。ICL手術は、視力を矯正するために特殊なレンズを目の中に挿入し、固定する手術です。ICLレンズ自体は無色透明で、光を反射しにくい素材で作られているため、正面から目を見ても他人にはまったくわかりません。
さらに、光が当たってもレンズがキラキラと光ることはないため、どんな角度や明るさでも、外見からICLの存在が確認されることはありません。手術後も自然な見た目のまま過ごすことができます。詳しく説明すると、ICLレンズは、虹彩と呼ばれる茶色い部分の裏側にある位置に固定されます。虹彩は瞳の茶色目の部分であり、その中心にある瞳孔からしかICLレンズは見えません。
ICLによって黒目が大きくなることはない
ICL手術で黒目が大きくなるということはありません。しかしICL手術では以下のような理由で近視が改善することで黒目が大きくなったような印象を受けることはあるでしょう。
1. もともと近視の眼鏡をかけている場合は、眼鏡がなくなることで目が大きく見える
2. 近視がなくなることで目を細目なくなるので目が大きく見える
3. コンタクトを使用しなくなることでドライアイが改善し過度な瞬きが減る
実際に黒目が大きくなることはありませんが、そういった噂があるのはこれらのことが要因となっている可能性が高いです。ICL手術後に見た目の印象がよくなったということなので、ICL手術の意外な効果といえるかもしれません。
ICLの手術直後は目の赤みが気になる場合がある
ICL手術後には、目に赤みが出ることがあります。主な原因は次の2つです。
1. 術後の炎症による充血
まれにICL手術後、目の中で軽い炎症が起こり、それによって充血することがあります。ただし、術後に処方される炎症を抑える目薬を使用していれば、通常は数日で自然に改善します。特別な治療は不要なことがほとんどです。
2. 結膜下出血
手術中に白目の血管が傷つき、出血することがあります。その結果、白目の一部が赤くなりますが、これは炎症や痛みを伴わないため心配いりません。この赤みもほとんどの場合、1週間ほどで自然に消えていきます。見た目は少し目立ちますが、心配のないものです。
ICL手術後の保護メガネの見た目が気になる場合もある

ICLの手術後は感染を予防するために保護眼鏡を使用する必要があります。術後の感染症を防ぐ目的で非常に重要です。基本的に手術後1週間は保護眼鏡を使用する必要があります。保護眼鏡は病院によって違いますが、形は少し大きめで色は基本的に透明ですが、少し色がついたものを選ぶこともできます。
最近のものは、以前に比べて見た目が改善されたものが多いですが、通常のメガネとは少し形が違うので見た目が気になることはあるかもしれません。普通のメガネに近い形のものもありますので、見た目が気になる場合は手術を受ける施設で相談されるのがよいでしょう。以下にICL手術後の保護眼鏡について記載していますので、ご参照ください。
ICL手術の最低一ヶ月後からは、カラコン・サークルレンズの着用で見た目を変化させられる
ICL手術後でも、カラーコンタクトレンズやサークルレンズを使用することは可能です。ICL手術によって視力が改善されるため、視力矯正を目的としたコンタクトレンズは基本的に不要になりますが、おしゃれを楽しむためにカラコンや黒目を大きく見せるサークルレンズを使うこと自体には問題はありません。
ただし、手術直後は傷口が完全に閉じておらず、感染のリスクが高まっています。そのため、手術後少なくとも1ヶ月間はコンタクトレンズの使用を控える必要があります。医師の指示に従い、目の状態が安定してから使用を再開するようにしてください。以下にICL手術後のコンタクトレンズの使用について記載していますので、ご参照ください。
もしICLの見た目が気になる場合は、取り外すこともできる
ICL手術は、レーシック手術と異なり、挿入したICLレンズを取り外すことで元の状態に戻すことができるのが大きな特徴です。角膜を削るレーシックと違い、将来的に視力やライフスタイルが変化した場合でも柔軟に対応できます。これまで、見た目が気になってICLレンズを取り外したという報告は特にありませんが、技術的には取り外しは可能であり、必要があれば対応できます。
ただし、ICL手術後に目の見た目が不自然になることはほとんどなく、他人に気づかれることもほぼありません。レンズは無色透明で虹彩の裏側に位置しているため、外見に影響を与えることはほぼないのです。そのため、術後の見た目については、過度に心配する必要はありません。
ICL手術を受けるメリット・デメリットとは?
メリット
1. コンタクト、メガネから解放される
ICL手術の最大の魅力は、メガネ・コンタクトからの解放です。朝起きた瞬間からクリアな視界が得られ、日常生活が快適になります。災害時など、メガネやコンタクトが使用できない状況でも安心です。
2. 治療費が高額である
ICLは高精度なレンズを使用するため、手術費用が比較的高額です。両眼で60〜70万円ほどが一般的で、レーシックよりもコスト面での負担があります。保険が適用されない自由診療ですので、費用面も含めて総合的に判断する必要があります。
ICLを検討する際は、こうしたデメリットもしっかり理解した上で、納得してから手術に臨むことが大切です。デメリットもしっかり説明してくれる信頼できる医療機関で手術をうけるのをおすすめします。
デメリット
1.可能性が低いとはいえリスクがある
手術である以上、100%安全とは言えません。感染症の発生率は0.0167%と非常に低いものの、ゼロではありません。また、術後の合併症リスクも理解しておく必要があります。ICL手術のリスクについて、医師とよく相談し、術後の経過についても十分な説明を受けたうえで判断することが重要です。
2.治療費が高額である
ICLは高精度なレンズを使用するため、手術費用が比較的高額です。両眼で60〜70万円ほどが一般的で、レーシックよりもコスト面での負担があります。保険が適用されない自由診療ですので、費用面も含めて総合的に判断する必要があります。
ICLを検討する際は、こうしたデメリットもしっかり理解した上で、納得してから手術に臨むことが大切です。デメリットもしっかり説明してくれる信頼できる医療機関で手術をうけるのをおすすめします。
ICL手術にかかる費用
ICL手術は、両眼で60〜70万円程度かかることが多く、視力矯正手術の中でも高額な部類に入ります。この費用の大部分は、使用されるICLレンズ自体が非常に高価であることに由来しています。ICLレンズは一人ひとりの目の状態に合った高精度なものを使用するため、そのコストが手術費用に反映されています。現時点では、レンズの製造技術や品質基準を維持する必要があるため、大幅に価格が下がる見込みはあまり期待できません。
また、同じく近視矯正を目的としたレーシック手術と比較すると、ICL手術は費用が倍近くになるケースもあります。レーシックの方が広く普及している分、価格も抑えられている傾向がありますが、ICLは可逆性や高度な矯正力などのメリットがあるため、それに見合ったコストがかかります。
ICLによる見た目の変化が不安な方は、京都市伏見区のももの木眼科にご相談ください

ICL手術によって、目そのものの見た目に実際に変化が出ることは基本的にありません。ただし、これまで使用していたメガネが不要になったり、視力が改善されることで目を細めることがなくなったりすることで、全体的な見た目の印象が変わることはあります。とはいえ、その場合も多くは明るくはっきりとした印象になるなど、良い方向に変化することがほとんどですので、特に心配する必要はありません。
それでも、ICLによる見た目の変化について不安や疑問がある方は、京都市伏見区にある「ももの木眼科」まで是非ご相談ください。患者様一人ひとりの生活スタイルや目の状態、ご希望をお伺いしたうえで、わかりやすくご説明させていただきます。