適応検査について詳しく説明
京都市伏見区のMOMOテラス内にあるももの木眼科は、“大切な目を守り続ける”をコンセプトに地域の皆様から信頼される眼科を目指し日々診療にあたっております。このブログでは、目に関する患者様のお悩みにお応えできるようなさまざまな情報をお届けして参ります。ICL(眼内コンタクトレンズ)は、角膜を削る必要がなく、小さな切開創からレンズを挿入することで、近視や乱視を矯正する治療法です。角膜に負担をかけず視力矯正ができることから今注目されています。今回は、“適応検査について詳しく説明”について検査の内容を中心にご紹介します。
ICLの適応検査は大切な検査ばかり
ICLの適応検査は、10種類以上の検査が行われ、これらの検査は、ICL手術が適切かどうかを判断するために行われる重要なステップです。
以下では、具体的にそれぞれの検査がどのように行われるのか、詳しくご紹介します。
他覚的・自覚的屈折検査
他覚的屈折検査では、近視・遠視・乱視の度数を測定します。自覚的屈折検査では、裸眼の視力やコンタクトレンズを装用した場合の視力を計測します。基本的な検査ですが、最も重要な検査といえます。
角膜内皮細胞検査
角膜内皮細胞は角膜の透明度を維持する役割を果たしています。この細胞の数や大きさ、形状が正常かどうかを調べます。
角膜形状検査
角膜の前面と後面の形状や角膜の直径、厚さなどを測定します。これによって角膜の状態を評価します。これが少なすぎる場合は手術は受けられません。
眼圧検査
眼圧を測定して眼の健康状態を確認します。通常の眼圧は10~21mmHgの範囲です。
前房深度値・前眼部画像解析
角膜内皮から水晶体の前面までの距離など、手術に必要なデータを計測し解析します。あまりこの距離が狭い場合は、手術ができません。
CASIA2での前眼部の検査
当院では、前眼部の検査にCASIA2を採用しています。CASIA2は近赤外光を用いて、角膜から水晶体までの断層を3Dで撮影します。この方法は眼に直接触れることなく行われるため、患者様のご負担が軽減されます。またより迅速かつ精度の高い前眼部の状態の評価が可能です。また、ICLの適切なサイズを測定することができます。
涙液検査
涙液の量や安定性を測定し、ドライアイ症候群の有無を確認します。
瞳孔径検査
明るさによる瞳孔の大きさの変化を測定します。瞳孔の開きが悪い場合は、手術ができない場合があります。
細隙灯顕微鏡検査
細隙灯顕微鏡を使用して、眼の各部位の状態を観察します。結膜や角膜、水晶体などの異常をチェックします。
精密眼底検査
瞳孔を広げる目薬を点眼し、網膜や脈絡膜、視神経などの状態を観察します。眼底カメラや眼底鏡を使用して、眼の疾患だけでなく全身疾患も確認できます。例えば糖尿病や高血圧などの影響も調べることができます。
【まとめ】安心・安全な手術には検査をしっかりと行うことが大切!
これらの検査は、ICL手術の適応を評価するだけでなく、手術後の合併症やトラブルを予防するためにも極めて重要です。正確な検査を受けることによって、より安全かつ高い成功率を持つ手術が実現されます。