ICLとレーシックの違い
京都市伏見区のMOMOテラス内にあるももの木眼科は、“大切な目を守り続ける”をコンセプトに地域の皆様から信頼される眼科を目指し日々診療にあたっております。このブログでは、目に関する患者様のお悩みにお応えできるような、さまざまな情報をお届けして参ります。ICL(眼内コンタクトレンズ)は、角膜を削る必要がなく、小さな切開創からレンズを挿入することで、近視や乱視を矯正する治療法です。角膜に負担をかけず視力矯正ができることから今注目されています。今回は、“ICLとレーシックの違い”についてご紹介します。
レーシック治療とは?
レーシック(LASIK)は、近視・遠視・乱視を矯正する視力回復法であり、角膜にエキシマレーザーを使用して角膜のカーブを調整し、屈折力を調節します。両眼の手術時間は約10分程度で、ほとんどの患者様が手術後翌日には1.0以上の視力に回復します。2000年以降、日本でも厚生労働省の認可を得て急速に普及し、年間約45万件のレーシック治療が行われています。
レーシック治療で視力が改善する仕組み
私たちの、目の見える仕組みは、角膜を通過した光が屈折して網膜に焦点を合わせることで成り立っています。
しかし、近視・遠視・乱視のある方は網膜の前後にピントがずれてしまうため、ぼやけたりかすんだり、二重に見えたりしてクリアな視界を得ることが難しくなります。
レーシック治療では、エキシマレーザーを用いて角膜を削ることで光の屈折率を調整し、網膜に焦点を合わせることで視力を改善します。
従来の眼鏡やコンタクトではレンズを使用して光の屈折率を変えますが、レーシック治療は角膜の形状を変えることによって視力を矯正する独自の方法です。
レーシック治療はその高い成功率と快適な経過から多くの人に選ばれています。
ICLとレーシック治療の違いとは?
ICLとレーシックは、近視・遠視や乱視を矯正する共通点を持ちながら、手術の方法が異なります。ICLは眼の虹彩の後ろにレンズを挿入する治療法であり、一方のレーシックはレーザーを用いて角膜を削る治療法です。ICLとレーシック治療の違いについてご紹介します。
効果の持続性による違い
ICLは半永久的な効果を持続し、レンズ交換やお手入れは不要です。レーシックも基本的には半永久的な効果を持ちますが、人によって近視が戻る可能性もあります。
見え方の質による違い
ICLはより鮮明で立体感のあるクリアな視界を得ることができます。レーシックと比較しても見え方の質に差があります。
適用条件による違い
ICLは広い適応範囲を持ち、角膜の厚さに左右されず、強度近視の方も適応になります。レーシックは-10D以上の強度近視の場合は適用されません。
術後のリスクによる違い
ICLは内眼手術であるため感染症リスクがある一方、レーシックはドライアイや近視の戻りなどのリスクが存在します。
可逆性による違い
ICLはレンズを再手術で取り出すことが可能で、もとの状態に戻せます。レーシックは、一度削った角膜は元に戻せません。
コストによる違い
ICLはレーシックに比べて費用が高く、安い場合でも約460,000円〜の価格帯となります。レーシックは約154,000円~とより安価ですが、ICLはメンテナンスコストがかからない利点があります。