
緑内障は高齢者に多い病気というイメージがありますが、実は若い人でも発症することがあります。緑内障は視神経が障害されることで視野が徐々に欠けていく病気で、初期には自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行してしまうことも少なくありません。視神経の障害によって一度失われた視野を元に戻すことは難しいため、早期発見・早期治療が重要です。「まだ若いから大丈夫」と思い込まず、正しい知識を持つことが大切です。
この記事では、若い人が緑内障になる原因やリスク、早期発見のポイント、検査方法や治療方法について詳しく解説します。若年性緑内障が心配な方は、ぜひ参考にしてください。
若い人でも緑内障になる?
緑内障は高齢者に多い病気ですが、若い人でも発症することがあります。一般的に10代〜40代で発症した緑内障は「若年性緑内障」と呼ばれます。緑内障の発症リスクは年齢とともに高くなる一方で、強い近視や家族歴、ステロイド薬の使用などが関係し、若い年代で発症するケースも少なくありません。
また、日本人に多い正常眼圧緑内障は、眼圧が正常範囲内でも発症するため、自覚症状がないまま進行している場合があります。そのため、「自分はまだ大丈夫」と自己判断せず、気になる症状がある場合やリスク因子がある場合には、早めに眼科で検査を受けることが大切です。
若い人が緑内障になる原因
若い人が緑内障を発症する背景には、複数の原因や危険因子が関係しています。
遺伝
若年性緑内障の代表的な原因のひとつが遺伝です。家族の中に緑内障の方がいる場合、発症リスクが高くなることが知られています。特に若年性開放隅角緑内障の一部では遺伝子異常が関与していることがあり、20代や30代で発症するケースもあります。家族歴がある方は症状がなくても定期的な眼科検査を受けることが大切です。
生活習慣
生活習慣そのものが直接緑内障を引き起こすわけではありません。しかし、睡眠不足や慢性的なストレス、喫煙習慣などは視神経への血流を悪化させる要因になります。視神経の血流が低下すると、緑内障の進行に影響する可能性があります。また、不規則な生活は全身の健康状態にも影響し、緑内障の進行リスクを高める可能性があるため注意が必要です。
若い世代ではスマートフォンやパソコンの長時間使用による眼精疲労と症状を混同し、見え方の異常を見過ごしてしまう場合もあります。スマホの使用そのものが直接緑内障の原因になるわけではないので、そこまで心配はいりませんが、違和感が続く場合は、早めに眼科を受診することが大切です。
ステロイド薬
ステロイド薬の使用も若年性緑内障の原因となることがあります。ステロイドの点眼薬だけでなく、内服薬や吸入薬、塗り薬などでも眼圧が上昇する場合があります。特にステロイドに敏感な体質の方では、比較的短期間の使用でも眼圧が上昇することがあります。医師の指示でステロイド薬を使用している場合は、定期的な眼科受診を行い、眼圧や視神経の状態を確認することが重要です。
外傷
目を強くぶつけた経験がある方は注意が必要です。スポーツや事故などによる眼球への衝撃によって、房水の流れを調節する組織が損傷すると、数年後に緑内障を発症することがあります。これを外傷性緑内障と呼びます。外傷直後に異常がなくても、後から眼圧上昇や視神経障害が起こる場合があるため、目に大きな衝撃を受けた際は眼科での経過観察が大切です。
若い人がなる若年性緑内障のリスク
若年性緑内障には、高齢者の緑内障とは異なる注意点があります。
自覚しづらい
緑内障は「サイレント・シーフ(静かなる視力泥棒)」と呼ばれるほど、自覚症状が少ない病気です。初期には片目ずつゆっくり視野が欠けるため、脳が見えない部分を補い、異常に気づきにくくなります。そのため、視野欠損がかなり進行してから発見されるケースも珍しくありません。若い人ほど「まさか自分が緑内障になるとは思わなかった」と感じることが多く、受診が遅れる傾向があります。
将来への影響が大きい
若年で発症すると、その後何十年にもわたって病気と付き合う必要があります。緑内障は完治する病気ではなく、進行を抑える治療を継続していきます。そのため、発見が遅れると日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。
さらに、視野障害が進行すると、仕事など将来の選択肢に影響することもあります。若いうちに発見できれば視機能を長く維持できる可能性が高まるため、定期的な眼科検査による早期発見が非常に重要です。これから先の生活の質を守るためにも、目の健康管理を意識しましょう。
若い人がなる若年性緑内障の予防方法
緑内障を完全に予防する方法はありませんが、発症リスクを下げたり、早期発見につなげたりするためにできることがあります。
生活習慣
まずは規則正しい生活を心がけましょう。十分な睡眠を確保し、ストレスをため込みすぎないことが大切です。また、喫煙は血流に悪影響を与えるため、禁煙も重要な対策のひとつです。健康的な生活習慣は目だけでなく全身の健康維持にもつながります。
また、長時間のパソコン作業やスマホ使用が続く場合には、こまめに休憩を取り、目を休ませる習慣を持つことも大切です。十分な睡眠とバランスの良い食事を心がけることで、体だけでなく目の健康を保つことにつながります。
定期検診
若年性緑内障の早期発見には定期検診が欠かせません。特に強度近視の方や家族歴がある方、ステロイド薬を使用している方は注意が必要です。自覚症状がなくても眼圧測定や眼底検査、視野検査を定期的に受けることで早期発見につながります。
特に近視の強い方、家族に緑内障の方がいる場合は、定期的な検査を受けることをおすすめします。また、症状がなくても年に1回程度の眼科受診を習慣にしておくことで、病気の早期発見につながる可能性があります。
食生活
バランスのよい食生活は、目の健康だけでなく高血圧や糖尿病などの生活習慣病の予防をはじめ、全身の健康維持にも役立ちます。特定の食品によって緑内障を予防できるわけではありませんが、野菜や果物を取り入れた偏りの少ない食事を心がけることが大切です。
運動
適度な運動習慣もおすすめです。ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動は、全身の血流改善に役立つと考えられています。特別な運動を始める必要はなく、通勤時に歩く距離を増やしたり、階段を利用したりするだけでも、目の健康を支える習慣づくりにつながります。
ただし、激しい筋力トレーニングなど一時的に眼圧を上昇させる可能性のある運動については、緑内障と診断されている方は医師に相談しましょう。
若い人がなる若年性緑内障の検査方法
若年性緑内障の診断では、複数の検査を組み合わせて行います。代表的な検査には眼圧検査、隅角検査、眼底検査、視野検査、OCT(光干渉断層計)検査などがあります。OCT検査では視神経や網膜の状態を詳しく確認できるため、初期の異常発見にも役立ちます。緑内障は眼圧が正常でも発症することがあるため、眼圧測定だけでは十分ではありません。総合的な検査による診断が重要です。
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若い人がなる若年性緑内障の治療方法
緑内障治療の目的は、眼圧を下げて病気の進行を抑え、視野をできるだけ長く保つことです。一度障害を受けた視神経や失われた視野を元に戻すことはできないため、早期から治療を継続することが重要です。
薬物療法
緑内障治療の基本となるのが点眼薬による薬物療法です。点眼薬には房水の産生を抑えるものや排出を促進するものがあり、眼圧を下げることで視神経へのダメージを軽減します。患者さまの状態によっては複数の点眼薬を組み合わせて使用することもあります。自覚症状が少ない病気ですが、自己判断で点眼を中止すると病状が進行する恐れがあるため、継続的な治療が大切です。
レーザー治療
点眼薬による治療で十分な効果が得られない場合や、点眼の継続が難しい場合にはレーザー治療が検討されます。代表的な治療としてレーザー線維柱帯形成術(SLT)があり、房水の流れを改善して眼圧を下げる効果が期待できます。レーザー治療は短時間で終了し、身体への負担が少ないことが特徴です。
また、点眼薬の本数を減らせる可能性があり、患者様の負担軽減につながる場合があります。緑内障の点眼は長期的に使うことでドライアイや、目の周りの黒ずみや眼窩の窪みなどの副作用が出ることがあるため、若い方の緑内障治療では、早い段階からレーザー治療を積極的に検討することもあります。
手術療法
薬物療法やレーザー治療でも十分な眼圧コントロールが難しい場合には、手術療法が検討されます。緑内障手術には、房水の流れを改善する線維柱帯切開術や線維柱帯切除術などがあります。近年では身体への負担が少ない低侵襲緑内障手術(MIGS)が選択されるケースも増えています。手術は緑内障を完治させるものではありませんが、眼圧を下げて病気の進行を抑えることが期待できます。
また、手術後も効果が永続するとは限らないため、定期的な眼圧測定や視野検査を継続しながら、長期的に目の状態を管理していくことが重要です。若年性緑内障は治療期間が長くなる傾向があるため、医師と相談しながら自分に合った治療を継続していきましょう。
若年性緑内障なのではないかと不安な方は、京都市伏見区のももの木眼科にご相談ください

「まだ若いから大丈夫だと思っていた」「家族に緑内障の人がいて心配」「健康診断で異常を指摘された」など、不安を感じている方もいらっしゃるでしょう。若年性緑内障は、自覚症状が少ないまま進行することがある一方、早期発見・早期治療によって視機能を長く維持できる可能性があります。
京都市伏見区のももの木眼科では、眼圧検査や視野検査、OCT検査などを行い、緑内障の早期発見・早期治療に努めています。「自分は大丈夫だろうか」と少しでも気になる症状や不安がある方は、放置せずお気軽にご相談ください。LINEからのお問い合わせやご予約も受け付けております。





