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【理事長ブログ】緑内障の種類7つ。それぞれの特徴や治療方法・診断基準を解説

2026.01.16
この記事を監修した人

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医療法人P.I ももの木眼科 理事長。日本眼科学会認定 眼科専門医として、眼科領域における高度な専門性と確かな臨床実績があります。屈折矯正手術、特に ICL・IPCL(眼内コンタクトレンズ)手術を得意とし、丁寧な適応評価と術後フォローまで一貫した診療を行っています。白内障・緑内障診療にも精通し、大学病院レベルの高度な手術を地域の身近なクリニックで実現できる体制を構築しています。京都府眼科医会理事として地域医療の発展にも尽力し、地域の皆さまが安心して相談できる“目の専門医”として、わかりやすい医療情報の発信に努めています。

【理事長ブログ】緑内障の種類7つ。それぞれの特徴や治療方法・診断基準を解説

緑内障は、日本における中途失明原因の第1位と言われており、視神経が障害されることで周辺部から視野が徐々に欠けて、見えない範囲が広がってくる病気です。自覚症状がほとんどないまま進行するケースが多く、早期発見と継続的な治療が非常に重要です。「緑内障」といっても、発症メカニズムや隅角(ぐうかく)の状態、年齢、他の病気との関連などによって、いくつかの種類に分けられます。

 

本記事では、代表的な緑内障の種類とその特徴、診断基準、治療方法まで詳しく解説します。「自分はどのタイプ?」と疑問を持たれた方や、治療方針を理解しておきたい方は、ぜひ参考にしてください。

緑内障の種類

緑内障は、その原因や発症のしくみがさまざまで、とても複雑ですが、理解しやすくするためにいくつかの観点から分類されています。まず、緑内障は原因の違いによって次の3つに大きく分けられます。

原発性 続発性 先天性
他の原因が無いもの 他の眼の病気・全身疾患・薬剤・外傷などが原因 生まれつき、隅角の構造に異常がある

 

次に、隅角(ぐうかく:房水が排出される部分)の形の違いによって、次の2つに分けられます。

開放隅角緑内障 閉塞隅角緑内障
隅角は開いているが
房水の出口が目詰まりする
隅角が狭く、房水が流れにくくなる。

 

ここでは代表的な7種類を解説します。

 

原発開放隅角緑内障

眼の中の水を房水(ぼうすい)といいます。基本的にはこの房水の出口が目詰まりすることで、目の中の房水の量が多くなってしまい、眼圧が上昇してしまうタイプの緑内障をいいますが、眼圧が正常範囲で視神経障害がおこって視野が欠ける正常眼圧緑内障もここに含まれます。緑内障の8割以上はこのタイプになります。開放隅角緑内障には使用できない薬などの制限はありません。

 

症状と特徴

・初期症状がない:ゆっくりと進行するため、自覚症状がほとんどありません。片方の目に異常があっても、もう片方の目が補完するため、視野欠損に気づきにくいのが特徴です。

・進行が緩やか:数年から数十年かけてゆっくりと視野が狭くなっていきます。

 

正常眼圧緑内障

正常眼圧緑内障は開放隅角緑内障の一種で、日本人では最も割合が多いタイプの緑内障です。眼圧が正常値である以外は視神経乳頭の変化や隅角所見は原発開放緑内障とほぼ同じです。統計的に正常とされる眼圧(一般的には21mmHg以下)であるにもかかわらず、視神経が障害され、視野が徐々に狭くなっていきます。

 

症状と特徴

・原発開放隅角緑内障と同様の進行:症状や進行パターンは原発開放隅角緑内障と類似しており、自覚症状がないままゆっくりと進行します。

・眼圧が正常範囲内:定期的な眼圧検査では異常が見つかりにくいことがあります。

・視神経の脆弱性:正常な眼圧であっても、視神経がダメージを受けやすい体質や、視神経への血流障害などが原因と考えられています。

 

原発閉塞隅角緑内障

原発閉塞隅角緑内障は、房水の出口までの空間である隅角が狭くなることで、目の中の房水の量が多くなってしまい、眼圧が上昇してしまうタイプの緑内障です。緑内障全体の1割程度で頻度は低いです。この隅角が完全に閉塞してしまうと眼圧が急上昇して、痛み・充血・急速な視力低下が起こる緑内障発作となります。閉塞隅角緑内障では、瞳孔を開く目薬や、睡眠薬や一部の風邪薬、胃カメラに使用する薬剤など使用できない薬が多数ありますので、他の病院に受診される際には必ず申し出てください。

 

症状と特徴

・慢性型:症状がゆっくりと進行するため、初期には自覚症状がほとんどありません。

・緑内障発作:眼の痛み、頭痛、吐き気、嘔吐、充血、視力低下、光の周りに虹が見える(虹視)などの症状が突然現れます。放置すると数日で失明に至る可能性もあるので、直ちに治療が必要です。  

                                 

先天緑内障

先天緑内障は、生まれつき目の構造に異常があることで起こる緑内障です。特に、目の中の隅角がうまく発達していないため、房水がたまり、眼圧が上昇して、視神経が傷ついていきます。発症の多くは出生直後から3歳ごろまでに見られます。

 

症状と特徴

・流涙(りゅうるい):涙が多く、常に目がうるうるしている状態

・羞明(しゅうめい):まぶしがる。明るい光を嫌がり、目を細める

・角膜が白く濁る:眼圧上昇により角膜がむくむ

・黒目が大きく見える:眼球が拡張して黒目(角膜)が広がる

・視力低下:進行すると視神経の障害により視力が下がる

続発緑内障

続発緑内障とは、他の目の病気やケガ、薬の影響などが原因となって二次的に起こる緑内障です。つまり、「生まれつきの異常」ではなく、後から何らかの理由で眼圧が上がって発症するタイプの緑内障です。

 

主な原因

・糖尿病網膜症:進行した糖尿病網膜症の合併症として、眼内に異常な血管(新生血管)が増殖し、隅角を詰まらせる「血管新生緑内障」を引き起こすことがあります。非常に治療が難しい疾患なので注意が必要です。

・ぶどう膜炎:眼の内部に炎症が起こる病気で、炎症細胞が隅角に詰まったり、隅角が癒着したりして眼圧が上昇します。

・ステロイド薬の使用:長期間にわたるステロイド点眼や内服薬の使用により、眼圧が上昇することがあります。ステロイドを長期間使用する場合には定期的な眼科受診が必要です。

・眼の外傷:眼球への物理的な衝撃により、隅角の構造が損傷したり、出血が隅角を詰まらせたりして眼圧が上昇することがあります。

・白内障の進行:進行した白内障で水晶体が膨隆すると、物理的に隅角が狭くなり、眼圧が上昇することがあります。

・網膜剥離や眼内腫瘍:目の中にできた腫瘍や構造の異常が房水の流れを妨げることでも、眼圧が上昇する場合があります。

 

症状と特徴

・目の痛み、頭痛、充血、視界がかすむ・見えにくい、視野が欠ける、視力低下

・原因となる疾患の症状緑内障の症状に加え、原因となっている疾患の症状が同時にみられることも多いです。

 

原発小児緑内障

原発小児緑内障は、生まれつきまたは乳幼児期に隅角の発達に異常があるために起こる緑内障です。目の中の房水がうまく排出できず、眼圧が上がって視神経が傷つきます。多くの先天緑内障もこちらに含まれます。

 

症状と特徴

・流涙、羞明、角膜が白く濁る、黒目が白く濁る、視力低下など

・遺伝的要因: 遺伝的な要因が関与しているケースもあります。

 

続発小児緑内障

続発小児緑内障は、子どもの時期に起こる緑内障の一つです。もともと目の構造(隅角)の発達に問題がある「原発小児緑内障」とは違い、ほかの病気やケガ、薬の影響などが原因となって、二次的に発症するタイプです。簡単にいえば、「大人の続発緑内障」が子どもに起こる場合と考えるとわかりやすいです。

 

主な原因

・眼の外傷(けが):転倒やボールが当たるなど、目に強い衝撃を受けたあとに発症することがあります。

・炎症性疾患:ぶどう膜炎など、目の中で炎症が起きる病気が原因になることがあります。

・未熟児網膜症:早産で生まれた赤ちゃんに起こる病気で、治療の経過中や治療後に緑内障を合併することがあります。

・遺伝性疾患:一部の先天的な病気に伴って緑内障が起こることがあります。

・ステロイドの使用:ステロイドの点眼薬や内服薬を長期間使った場合に、眼圧が上がって発症することがあります。

 

症状と特徴

・流涙、羞明、角膜が白く濁る、黒目が白く濁る、視力低下など

・原因となる病気の症状が同時にみられる:たとえば炎症がある場合は充血や痛みを伴う

緑内障の診断基準とは

緑内障の診断は、緑内障は「視神経乳頭の変化」と「視野異常」が確認されることで診断されます。そのうえで、以下の検査を総合して、緑内障かどうか・どの種類に該当するかを診断します。

・眼圧検査:眼圧の数値を測定

・隅角検査:隅角がどのくらい開いているか、異常がないかを調べます

・眼底検査:瞳孔を通して眼球の奥にある網膜や視神経の状態を直接観察します

・視野検査:視野に異常がないか、欠けている部分がないかどうかを調べます

・OCT検査:網膜や視神経の断面を撮影し、その厚みを精密に測定する検査です

緑内障の治療方法

緑内障治療の目的は 視神経への負担を減らし、進行を抑えることです。その中心となるのが眼圧を下げる治療です。

 

薬物療法(点眼)

主に眼圧を下げる効果がある点眼薬(目薬)を用います。1種類の点眼薬で効果が不十分な場合は、複数の種類を組み合わせて、より効果的な眼圧コントロールを目指します。

 

メリット

最大のメリットは、手軽さと安全性です。手術などと比べて体への負担が少なく、目薬を1日1〜2回さすだけで、眼圧を下げる効果が期待できます。

 

デメリット

毎日欠かさず点眼をする必要があります。継続が難しい方にとっては負担となることがあります。さらに、緑内障の目薬はドライアイ、充血、目の周りが黒ずんだりするという副作用が多いです。目薬だけで眼圧が十分に下がらない場合には、他の治療法への切り替えが必要になることもあります。

 

レーザー治療

代表的なのは SLT(選択的レーザー線維柱帯形成術) と LI(レーザー虹彩切開術)です。SLTは開放隅角緑内障や正常眼圧緑内障に有効で、線維柱帯の房水排出を改善します。LIは閉塞隅角緑内障の急性発作予防や治療で検討されます。

 

メリット

レーザー治療の中でもSLTは短時間(5分程度)で終わり、痛みもほとんどない安全な治療です。術前の準備や術後の生活制限も特にありません。点眼薬の数を減らしたり、場合によっては点眼が不要になったりする可能性があり、毎日の点眼の煩わしさから解放される点が大きなメリットです。

 

デメリット

持続期間には個人差があり、1〜2年程度効果は続くとされていますが、レーザーの効果が切れた場合は再度レーザー治療を行うことで眼圧を下げる必要があります。ただし、眼の状態や緑内障のタイプによっては、レーザー治療が適応にならないこともあります。

 

手術

薬やレーザーでも眼圧が下がらない場合に検討されるのが手術です。あくまで眼圧を下げるためのもので、緑内障が治ることはありません。緑内障手術には、房水の排出経路に働きかける様々な術式があります。大きく分けて、線維柱帯切開術(トラベクロトミー)系の手術と線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)系の手術に分けられます。

 

ももの木眼科では白内障手術と同時に行う線維柱帯切開術(トラベクロトミー)を日帰りで行っています。

 

メリット

手術の最大の魅力は、他の治療法に比べて眼圧を大きく、かつ効果的に下げることが期待できることです。点眼薬やレーザー治療と比べて、手術の方が眼圧を長期間コントロールしやすいというデータもあります。

 

白内障がある方は、白内障手術と同時に緑内障手術を行うことで、一度の手術で二つの病気を治療でき、身体的・時間的負担を軽減できます。

 

デメリット

他の治療法に比べて手術は感染症や術直後の眼圧の変動といった合併症のリスクが伴います。視力の一時的な低下などの可能性があるため、術後の安静や生活制限を守り、医師の指示に従った管理が不可欠です。

緑内障の治療を検討されている方は、京都市伏見区のももの木眼科にご相談ください

緑内障の治療を検討されている方は、京都市伏見区のももの木眼科にご相談ください

緑内障は自覚症状がほとんどないまま進行するため、「早期発見」と「適切な眼圧コントロール」が非常に重要です。当院では、緑内障の検査として、隅角の開大度や角度などを詳細に評価することができる医療機器を導入しており、患者様の症状に合わせた検査を提供できる体制を整えています。

 

点眼治療からレーザー治療、手術まで、幅広い選択肢に対応可能です。緑内障についてご不安がある方、最近視界に違和感を感じる方は、京都市伏見区のももの木眼科にご相談ください。LINEからの予約・お問い合わせも可能です。

 

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