
「最近、目が赤い」「充血がなかなか引かない」。目の充血が続くと、「もしかして何か大きな病気なのでは…」と不安に感じる方も少なくありません。目の充血は様々な原因で起こりますが、中には「急性緑内障発作」という緊急性の高い状態を示すサインの場合もあります。急性緑内障発作は眼圧が急激に上昇することで発生し、早期治療が遅れるほど視力障害につながるリスクが高くなります。充血が続く方は、早めの眼科受診をおすすめします。この記事では、「充血と緑内障の関係」「急性緑内障発作で起こる症状」「治療方法・予防」までわかりやすく解説します。
目の充血と緑内障は関係ある?
目の充血そのものは、結膜炎やドライアイ、アレルギーなどでも起こる一般的な症状です。しかし、緑内障と関連する充血も存在します。一般的な緑内障は自覚症状がほとんどなく、ゆっくりと進行するため、初期段階で充血が見られることは稀です。
一方で、急激に眼圧が上昇するタイプの緑内障、特に「急性緑内障発作」と呼ばれる状態では、結膜(白目)が強く充血し、角膜の混濁、痛み、視力低下などが同時に現れます。これは隅角が急に閉じて、房水が排出できなくなることで起こります。充血が「痛み・視力低下・頭痛」とセットになっている場合は、緊急性を考慮し、早急に眼科を受診してください。
目の充血がある場合は「急性緑内障発作」の可能性も
目の充血が続き、さらに痛みやかすみ、頭痛などを伴う場合は、急性緑内障発作の可能性を考える必要があります。特に隅角が狭いタイプの人は発作を起こしやすく、治療が遅れると視神経に深刻なダメージを残すことがあります。場合によっては視力が戻らないこともあり、注意が必要です。充血だけでなく、次のような症状が併せて現れた場合は要注意です。
・強い充血
・激しい眼痛
・視界に虹がかかる(虹視)
・視界のかすみ
・頭痛や吐き気
これらがある場合は、急性緑内障発作のサインである可能性があるため、放置せず直ちに眼科を受診しましょう。
急性緑内障発作の症状
急性緑内障発作は、その名の通り突然発症し、特徴的な症状を伴います。急性発作は全身症状を伴うことがあり、脳疾患と間違われることもあります。ここでは主要症状を詳しく解説します。
目の充血
発作時には、白目が赤く充血し、時には血液が滲んだように見えることもあります。これは、急激な眼圧上昇により、眼内の血管が拡張したり、圧迫されたりすることによって起こります。通常の疲れ目や結膜炎による充血とは異なり、より広範囲に強く赤みを帯び、白目の表面にある細い血管が破れて出血しているように見えることもあります。多くの場合、片方の目に現れる傾向があります。
目の痛み
眼圧の急激な上昇は、目に強い痛みをもたらします。ズキズキ・ガンガンとした痛みで、眼の周囲だけでなく、こめかみ、おでこ、さらには顔面全体にまで広がることがあります。「目がえぐられるよう」「目の奥が締め付けられるよう」「眼球が破裂しそう」といった表現で例えられ、我慢できないほどの激痛を伴うことがあります。
虹視(こうし)
ものを見ると光の周りに虹の輪がかかって見える症状です。眼圧の上昇により角膜が浮腫を起こすことで光が乱反射し、虹がかかったように見えます。単なる疲れ目では起こりにくく、強い眼圧上昇のサインです。
頭痛や吐き気
目の痛みと同時に、頭痛や吐き気を伴うことがあります。これは、目の神経が脳と密接につながっており、目の異常が頭部にも影響を及ぼすためと考えられます。これらの症状から、片頭痛や胃腸の不調と間違えられることもありますが、目の症状と併せて現れた場合は注意が必要です。
視力低下
眼圧上昇により視神経が圧迫され、急激な視力低下が起こります。視界が全体的にかすむ、急に暗く見えるようになる、眼鏡をかけても焦点が合わない、あるいは物が見えにくくなるといった症状が現れます。まるで霧がかかったように、見えにくくなります。発作を放置すると視神経が障害され、視力の回復が困難になります。
視野の欠損
視野の一部が欠けて見えなくなる「視野欠損」が生じます。慢性の緑内障では、通常、周辺視野からゆっくりと進行し、自覚症状が現れにくいのが特徴ですが、急性緑内障発作の場合、数時間〜数日のうちに視野が大きく狭まる可能性があります。
具体的には、上半分が見えにくい、下半分が見えない、あるいは中心がぼやけて周囲が見えないといった急激な変化として自覚されることがあります。この視野欠損は、視神経へのダメージが進行している証拠であり、放置すれば失明につながる危険性があります。
このように、痛みや吐き気を伴う場合は救急対応が必要なこともあり、自己判断で様子を見るのは危険です。これらの症状が一つでも現れた場合は、すぐに眼科を受診するか、夜間や休日であれば救急病院を受診してください。
急性緑内障発作の原因
急性緑内障発作は、眼の中の「房水(ぼうすい)」という液体が急に排出されにくくなることで、眼圧が一気に上昇することが原因で起こります。房水は毛様体で作られ、最終的に「隅角」という部分にある排出路から眼外へ排出されます。
しかし、何らかの原因でこの隅角が閉塞すると、房水の排出が滞り眼圧が急激に上昇してしまうのです。特に、もともと隅角が狭い「狭隅角」の人は発作を起こしやすい傾向があります。暗い場所で瞳孔が開いたときや、精神的ストレス、風邪薬など散瞳作用のある薬剤の服用が引き金になることがあります。
また、加齢による水晶体の肥大で隅角がさらに狭くなると、発作のリスクが高まります。急激な眼圧上昇は視神経に重いダメージを与えるため、早期対応が重要です。
急性緑内障発作の治療方法
急性緑内障発作は緊急性が高く、発作が起きた場合は、一刻も早く眼圧を下げるための治療が必要です。治療は主に「薬物療法」「レーザー治療」「手術」の3つの方法が用いられます。
薬物療法
応急処置として点眼薬や点滴、内服薬を投与して急激に上がった眼圧を下げます。点眼薬では、房水の産生を抑えるβ遮断薬や炭酸脱水酵素阻害薬、房水の排出を促すプロスタグランジン関連薬などが使用されます。
また、瞳孔を縮めて房水の流れを改善する「ピロカルピン点眼」の頻回点眼や、血液の浸透圧を利用して眼圧を下げる「マンニトール」などの高浸透圧薬の点滴も行われます。これらにより、一時的に眼圧を下げ、視神経へのダメージを最小限に抑えることを目的とします。
薬物療法は発作時の初期対応として極めて重要ですが、根本的な治療には次のレーザー治療や手術が必要になる場合が多いです。
レーザー治療
薬物で眼圧をある程度下げた後は、「レーザー虹彩切開術(こうさいいせっかいじゅつ)」があります。これは、レーザーで虹彩(茶色目の部分)にごく小さな穴を開けることで、房水の流れを改善し、隅角閉塞を解消する治療法です。所要時間は5分程度と短く、痛みも少ないため、体への負担が軽いのが特徴です。
手術
レーザー治療が難しい場合や効果が不十分な場合、あるいは発作を繰り返すリスクが高い場合には、手術が検討されます。代表的なのが「白内障手術」です。白内障手術というと視力回復のための治療と思われがちですが、実は閉塞隅角緑内障の治療にも有効です。
閉塞隅角緑内障と呼ばれるタイプの緑内障の場合、加齢によって厚みを増した水晶体が、眼球内部の構造に影響を与えていることが少なくありません。通常、水晶体は透明で、光を網膜に集めるレンズの役割をしています。
しかし、白内障が進行すると、この水晶体が濁るだけでなく、徐々に厚みを増していきます。この厚みが増した水晶体は、眼球内のスペースを占め、特に虹彩(茶色目)と角膜の間にある隅角と呼ばれる房水の排出口を狭めてしまうことがあります。厚みのある水晶体を取り除き、薄い人工レンズに置き換えることで、虹彩と角膜の間に十分なスペースが確保され、房水の流れが改善されます。
その結果、隅角の閉塞が解消され、眼圧を安定させることができます。このように、白内障手術によって眼球内部の構造的な原因を取り除くことで、再発予防や視神経保護にもつながります。
急性緑内障発作の予防方法
急性緑内障発作は突然起こるため、完全に予防することは難しいですが、いくつかの対策を講じることでリスクを減らすことができます。
・定期的な眼科検診: 隅角が狭いタイプの方は自覚症状が出にくく、検査で早期に異常を見つけることが予防につながります。
・薬剤の確認: 風邪薬や一部の精神安定剤など、散瞳作用のある薬は、発作を誘発する可能性があります。服用前に医師や薬剤師に相談しましょう。
・白内障手術:隅角が狭く、発作を起こしやすい人は予防として早期の白内障手術をお勧めすることがあります。
目が充血しており緑内障かもしれないと不安な方は、京都市伏見区のももの木眼科にご相談ください

目の充血は、単なる疲れ目から緊急性の高い急性緑内障発作まで、様々な原因で起こりうる症状です。「充血がひどい」「痛みや頭痛、吐き気を伴う」「急にかすむ」などの症状は、急性緑内障発作のサインである可能性があります。急性緑内障発作は治療が遅れるほど視力障害が残るリスクが高く、早期対応が何より重要です。
ももの木眼科では、大病院レベルの設備を導入し、緑内障の早期発見・早期治療に努め、患者様一人ひとりの状態に合わせた治療をご提案しています。緑内障治療についてのご不安がある方は、京都市伏見区のももの木眼科へご相談ください。LINEからのご予約・ご相談も承っております。
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