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【理事長ブログ】白内障の検査方法とは?診断時、手術前に分けて検査方法をご紹介

2025.12.25
この記事を監修した人

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医療法人P.I ももの木眼科 理事長。日本眼科学会認定 眼科専門医として、眼科領域における高度な専門性と確かな臨床実績があります。屈折矯正手術、特に ICL・IPCL(眼内コンタクトレンズ)手術を得意とし、丁寧な適応評価と術後フォローまで一貫した診療を行っています。白内障・緑内障診療にも精通し、大学病院レベルの高度な手術を地域の身近なクリニックで実現できる体制を構築しています。京都府眼科医会理事として地域医療の発展にも尽力し、地域の皆さまが安心して相談できる“目の専門医”として、わかりやすい医療情報の発信に努めています。

【理事長ブログ】白内障の検査方法とは?診断時、手術前に分けて検査方法をご紹介

「最近、なんだか目がかすむ」「視界が白っぽく見える」「車の運転中に標識が見えにくい」このような症状に心当たりはありませんか?もしそうであれば、それは白内障のサインかもしれません。

 

白内障は、目の中の水晶体が濁ることで視力が低下する病気です。多くは加齢によって発症しますが、初期の段階では自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行していることも少なくありません。白内障の正確な診断と適切な治療のためには、様々な検査が必要です。

 

この記事では、白内障の診断時に行われる基本的な検査から、手術前に詳細な計画を立てるために必要な検査まで、それぞれの概要や特徴、目的について詳しくご紹介します。ご自身の目の状態を知り、不安を解消するためにも、ぜひ参考にしてください。

白内障の診断に必要な検査

白内障の診断では、単に「水晶体が濁っているか」を見るだけではなく、視力の低下がどの程度進んでいるか、他の病気が関係していないかを総合的に判断するために、複数の検査を組み合わせて行います。以下では、代表的な検査とその目的について詳しくご紹介します。

 

視力検査

最も基本的な検査の一つで、遠くや近くの見え方がどの程度であるかを調べます。白内障が進行すると、視力は徐々に低下し、物がかすんだり、ぼやけて見えたりします。このとき測定するのは裸眼視力だけでなく、眼鏡やコンタクトレンズで矯正した「矯正視力」も測定します。

 

白内障による視力低下は、単なる近視や遠視とは異なり、眼鏡をかけてもはっきり見えないという特徴があります。視力低下が白内障の濁りによるものなのか、屈折異常(近視・乱視など)によるものなのかを見極める重要な手がかりになります。

 

屈折検査

オートレフラクトメーターと呼ばれる機械で、目のピントがどこに合っているかを自動的に測定する検査です。近視・遠視・乱視の度合いを確認でき、白内障による光の屈折の変化も把握できます。

 

白内障になると、水晶体の濁りによって光の屈折の仕方が変わり、近視が進んだり、乱視の度合いが変化したりすることがあります。屈折検査を行うことで、視力低下が単なる度数の変化か、白内障によるものかを判断する参考になります。

 

細隙灯(さいげきとう)顕微鏡検査

スリットランプと呼ばれる顕微鏡を使い、角膜・水晶体・虹彩などの前眼部の状態を詳しく観察する検査です。細いスリット状の光を目に当てて拡大観察することで、水晶体の濁りの有無や種類、位置、進行度を正確に評価できます。白内障の診断には欠かせない検査であり、医師が患者様の目を見て状態を把握します。

 

眼底検査

目の奥にある網膜、視神経、血管の状態を詳しく調べる検査です。白内障だけでなく、緑内障、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性などの他の病気がないかも確認できます。白内障手術を計画する際には、目の奥に他の病気がないかをきちんと調べておくことは非常に重要です。

 

白内障が進むと濁りで目の奥が見えにくくなるため、必要に応じて「散瞳薬」で瞳孔を広げ、より広い範囲を丁寧に観察します。

 

眼圧検査

空気を吹きかけて眼圧(眼球の硬さ)を測定する検査です。眼圧が高い状態が続くと、視神経が圧迫されてダメージを受け、緑内障を発症するリスクが高まります。白内障と緑内障は同時に起こることも多く、また白内障手術の後に一時的に眼圧が上昇することもあります。そのため、術前に眼圧を正確に把握しておくことは安全な手術のために欠かせません。

 

散瞳検査

瞳孔を広げる目薬を点眼し、水晶体や網膜の状態を詳しく調べます。瞳孔を広げることで、水晶体全体や眼底をより詳しく観察できるようになります。

 

特に、白内障の濁りが瞳孔の奥にある場合や、眼底の隅々まで確認する必要がある場合に実施されます。散瞳薬の効果は数時間続くため、その間はまぶしさを強く感じたり、ピントが合いにくくなったりします。

 

検査当日は車や自転車の運転はできませんが、痛みはなく安全に行える検査です。白内障の進行度を正確に把握し、他の目の病気が隠れていないかを確認するために欠かせない重要な検査です。

 

光干渉断層計(OCT)

目の奥にある網膜の断層画像を撮影する検査です。網膜のむくみや出血、加齢黄斑変性などの有無を詳しく調べることができます。白内障によって視力が低下している場合でも、網膜に異常がないかを確認しておくことで、手術後の視力回復の見込みをより正確に予測することができます。白内障手術後に視力が十分に回復しない原因として、隠れた網膜疾患があることもあるため、OCT検査は非常に重要です。

 

白内障の診断は、単に「視力が悪くなった=白内障」と判断するものではありません。視力の低下がどこから来ているのか、他の病気が関わっていないか、手術をしたときに視力がどの程度回復するかまでを見極めるために、複数の検査を組み合わせて行います。これらの検査結果を総合して、患者様一人ひとりに合った治療方針や手術のタイミングが判断されます。

 

白内障の手術前に必要な検査

白内障の手術を安全かつ正確に行うためには、術前により精密なデータを集める必要があります。これらの検査結果をもとに、最適な眼内レンズの度数や種類を決定します。

 

角膜内皮細胞検査

角膜の一番内側にある「角膜内皮細胞」の数や形を顕微鏡で測定します。この細胞は一度減ると再生しないため、手術で角膜が濁るリスクを予測する重要な検査です。白内障手術では、目の中に超音波の器械などを挿入するため、この細胞に負担がかかることがあります。

 

術前の検査で細胞の数を把握しておくことで、手術による影響を予測し、適切な手術方法や注意点を検討することができます。

 

光学式生体計測装置(眼軸長検査)

眼軸長とは、目の奥行きの長さ(角膜の表面から網膜までの長さ)のことです。この検査は、白内障手術で挿入する眼内レンズの度数を決定するために最も重要な検査です。

 

眼内レンズの度数は、角膜の形状と眼軸長を基に複雑な計算式によって算出されますが、その際、重要なデータとなる眼軸長に誤差があると、眼内レンズの度数のずれに繋がります。極端に度数がずれていると、眼内レンズを交換するための再手術が必要になり、患者様に大きな負担をかけることになります。

 

当院では、アルゴス(ARGOS)という最新の光学式生体計測装置を導入しています。ARGOSは、角膜・水晶体・硝子体など異なる組織ごとに屈折率を補正して測定するため、従来よりも高精度で誤差の少ない測定が可能です。非接触で短時間に検査でき、患者様の負担も少なく、見たい距離(遠く・中間・近く)やライフスタイルに合わせたレンズ選定に役立ちます。

 

角膜形状解析検査

角膜の表面の形状を詳細に解析する検査です。角膜のカーブの不規則性や、乱視の度合い、乱視の軸などを精密に測定します。特に、乱視用眼内レンズを使用する場合や、多焦点眼内レンズを検討する場合には、この情報が非常に重要になります。

 

当院では、CASIA2(カシア2)という前眼部OCT(光干渉断層計)を導入しています。光干渉方式により、光干渉方式により非接触で角膜から水晶体までを3D立体画像で撮影できる検査装置です。白内障や緑内障、角膜疾患などに有用で、これらの疾患を高い精度で診査・診断することができます。

 

CASIA2では、眼鏡やトーリック眼内レンズ(乱視矯正レンズ)では十分な視力が得られない角膜不正乱視の原因の解明や、白内障手術後の角膜形状の変化や切開部位での角膜の厚みの評価などが行えます。

 

また、レーシックを受けられた方が白内障手術を受けられる場合、レーシックにより角膜が削られているため、角膜の検査時に誤差が生じて眼内レンズの度数がずれてしまい、再手術が必要になるケースがありました。しかし、CASIA2を用いて検査することで、レーシックを受けられている場合でも正確に眼内レンズの度数を定めることが可能になり、再手術のリスクが抑えられます。

 

白内障のセルフチェック方法

以下のような症状が複数当てはまる場合は、一度眼科を受診して検査を受けることをおすすめします。

 

・ものがかすんで見える、霧がかかったように見える

・視力が低下した(眼鏡やコンタクトレンズを変えても改善しない)

・光がまぶしく感じる、光の周りににじみや輪が見える

・暗い場所や夜間に見えにくいと感じることが増えた

・車の運転中、対向車のヘッドライトがまぶしく、見えにくい

・色がくすんで見える、以前より鮮やかに感じない

・片方の目で見ると、二重に見えることがある

・眼鏡をかけているのに、テレビの字幕や新聞の文字が読みにくい

白内障の検査を考えている方は、京都市伏見区のももの木眼科にご相談ください

白内障の検査を考えている方は、京都市伏見区のももの木眼科にご相談ください

「もしかして白内障かも?」と感じたら、まずは正確な診断のために眼科での検査が重要です。白内障は、加齢によって誰にでも起こりうる身近な目の病気です。早期の診断と定期的な経過観察によって、進行を遅らせたり、生活に支障のない視力を保ったりすることが可能です。

 

京都市伏見区にある「ももの木眼科」では、白内障の診断から手術前の詳細な検査まで、患者様一人ひとりの目の状態とライフスタイルに合わせた丁寧な診察・検査を行っています。最新の検査機器と専門知識を持つ医師が、皆様の目の健康をサポートいたします。白内障の症状でお悩みの方、検査についてご不安な方は、どうぞお気軽にご相談ください。

 

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