ICLレンズの種類
京都市伏見区のMOMOテラス内にあるももの木眼科は、“大切な目を守り続ける”をコンセプトに地域の皆様から信頼される眼科を目指し日々診療にあたっております。このブログでは、目に関する患者様のお悩みにお応えできるようなさまざまな情報をお届けして参ります。ICL(眼内コンタクトレンズ)は、角膜を削る必要がなく、小さな切開創からレンズを挿入することで、近視や乱視を矯正する治療法です。角膜に負担をかけず視力矯正ができることから今注目されています。信頼性のある場所で、自分が納得のいく手術を受けていただくためにも今回は、“ICLレンズの種類”について詳しくご紹介します。ICLレンズの種類にはいくつかありますが国内で承認を受けているものはSTAAR社のICLのみであることにも注目して読み進めていただけたら幸いです。
ICLの眼内レンズのタイプ
ICL(眼内コンタクトレンズ)に使用される眼内レンズは、挿入位置によって2つのタイプに分類されます。1つは前房型レンズで、これは角膜と虹彩の間にレンズを挿入するタイプです。もう1つは後房型レンズで、これは虹彩と水晶体の間にレンズを挿入するタイプです。前房型レンズは外部から見ると、レンズが挿入されていることがわかりますが、後房型レンズは虹彩の後ろにレンズがあるため、見た目にはレンズの存在が感じられません。このため、審美的な理由から後房型レンズを選ぶ方が多く、現在では後房型レンズが主流となっています。
後房型レンズには3種類
日本国内では、ICL手術(眼内コンタクトレンズ)において、主に2つの異なるレンズが使用されていますが、国際的には3つの異なるICLレンズが存在します。これらのレンズには、それぞれ異なる素材や特徴があります。ICLレンズは国内で初めに導入され、多くの症例で成功を収めています。
ICLレンズ(STAAR社/アメリカ)
ICLレンズは、親水性の優れた素材である「コラマー(Collamer)」で製造されています。初期のICLレンズには中心に穴がありませんでしたが、後にホール付きのバリエーションが登場し、虹彩切開術が不要になりました。また、レンズの光学径が6.1mmに拡大され、手術後のハローやグレアの発生が抑制されました。
当院で採用しているSTAAR社のICLレンズの有用性と安全性は国が認めているもの
2010年に国内唯一の眼内コンタクトレンズとして薬事承認を得て、2014年に厚生労働省から認可を受けています。
プレミアム眼内コンタクトレンズ(EyeOL社/イギリス)
プレミアム眼内コンタクトレンズは、視機能を長期間にわたって維持できる「ハイブリッド・ハイドロフィリック・アクリル」素材を使用しています。この素材は水分含有量が多く、タンパク質などの汚れがレンズに付着しにくい特性があります。また、レンズの光学径は6.6mmと大きく、ハロー・グレアの発生を強力に抑制します。さらに、このレンズには7つのホールが設置されており、房水の循環経路を確保するだけでなく、白内障や緑内障の発症も抑制する効果が期待されていますが現在まだ承認には至っておりません。
Eyecrylレンズ(WEYEZER社/スイス)
Eyecrylレンズも、プレミアム眼内コンタクトレンズと同様に「ハイブリッド・ハイドロフィリック・アクリル」素材を使用しています。この素材は水分含有量が多く、タンパク質などの汚れがレンズに付着しにくい特性があります。性能面ではICLレンズと同様ですが、Eyecrylレンズの光学径は5mmと小さいため、他の後房型レンズに比べてハロー・グレアが発生しやすいというデメリットがあります。したがって、Eyecrylレンズを選ぶ際にはこの点に注意が必要です。
国内で唯一眼内コンタクトレンズとして承認を受けているものはSTAAR社のICLレンズのみ
今回はICLレンズの種類についてご紹介しました。ICLレンズには種類があるのですが、実は国内で唯一STAAR社のICLレンズだけが薬事承認を得ている安全なレンズであることをおわかりいただけたでしょうか?当院では、ICL手術においては、安全が認められているこのSTAAR社のICLレンズを採用しています。当院では、ICLレンズの疑問点などはお気軽にお問い合わせいただけましたら、しっかりと丁寧にご説明をさせていただいております。